スクリーンの裏側のつぶやき

小中学生のオンライン英語教室の講師が綴る日々の徒然。

2024年のオンラインレッスンを支えた定番ツール

<えいごせんせい Advent Calendar 2024企画>

 

10日目。またお前か。ナハハ。
映画もいいけど、ツールもね!(おせちもいいけど、カレーもね!風)
って感じで。

 

普段からICTツールや便利なデジタル教材を探して試すのがちょっとした趣味。

新しもの好きに見られがちだけれども、システム管理の経験から、実は安定稼働とシンプルな運用を一番大事にしている。

 

コロナ期から本格的にオンラインレッスンを始めることに。
対面のよさ、オンラインのよさ、それぞれにあるけれど、自分の腕の長さ(=できる範囲)をちゃんと見極めながら、オンラインの強みを使って新しい価値を生み出したいなあと思う。

 

オンラインレッスンで大事なこと。
何年か前にZoomレッスンについて某ブログに投稿したことがある。今もさして思うところは変わりはしないのだけれど、やっぱり先生の声かけって重要。それはツールが進化しても同じではないかと。

 

12月であることだし、2024年度のレッスンを支えた定番ツールをご紹介。試したものや時々使うものはいろいろあるけれど、かなりの頻度で使っているものを。

 

 

1.レッスン準備によく使う

①ChatGPT

openai.com

教材制作のスピードが格段に向上。課金。
有料でもちゃんと元が取れるくらい優秀。
いろいろな相談に乗ってくれるわ、添削してくれるわ。
画像ファイルの処理や、csvの元データ作りとかもう感動。

余談だけれども。
先日、息子がChatGPTで、自分の卒論を読ませて評させていた。
その時にChatGPTに猫っぽく会話させていて、ChatGPTが「いいにゃん。」と”にゃん”を語尾につけてしゃべっていた。こうのもアリなんか。

②Canva

www.canva.com

教材作りに。この操作性のよさったら。
簡単な動画もCanvaで作れてしまうので重宝している。
アプリもたくさんあって気になるものを試し中。
遊んでるとすぐ時間がたってしまう。
最近では公立小中でも発表に使っているので、生徒と共有しての作業も操作説明はざっくりでいけてしまうのがすごい。
デザインやプロジェクト管理の仕方がもう少し使いやすいといいな。

③Notion

www.notion.so

マニュアルによく使われているけれど、もっぱら情報整理に。無課金で利用中。記録や教材の所在など、どんな情報がどこにあるのかがわかって、テキストや画像のデータが入っているだけで、効率的に動ける。特にレッスンプランの検討に役に立っている。昔はAccessを使っていたけれどやめてしまった。
Notionがすごい。うめちゃんもすごい。うめちゃんのブログがとても参考になる。

note.com

教材作りにアウトプットしてExcelで加工することも多いけれど、その辺改善したいなぁ。
Notionのサービスが続くことを祈る。

④Revoicer

revoicer.com

音声作りに。音読のお手本、リスニング問題、スピーチのサンプルなどに。
憧れの江藤 由布先生のnoteで知ってStandardプランを買い切り時に購入。
(今もちょうどStandardプランの買い切りセールをやっている。)
ウェビナーに参加すると、ProのVoiceをプレゼントしてくれたりするのでたまに参加していたが、なんとProプランの買い切りセールがブラックフライデーであったとのこと。
また次の機会に検討しようと思う。
Canvaの方で作ってしまうのが楽なのだけれど、無料の範疇だとできる量も限られ。
どうやったらコスパよく楽できるかまた考えたい。

⑤Baamboozle

www.baamboozle.com

教育用ゲームプラットフォーム。WEBアプリ。課金。
レッスンで使うカードスタイルの教材はここにセットしておく。
単語やフレーズ、フォニックス、文法など。
フラッシュカードやちょっとしたゲームやクイズなど使い勝手がよい。
Canvaで作ったフラッシュカードをサクサクとセットするだけでいろいろなゲームを楽しめるのはありがたい。
Quizletからのデータ取り込みもできるので、文章系はExcelで作りQuizletにインポートしておくと、Baamboozleからインポートするだけで入力の手間が省ける。

先生が仕切るタイプのインタラクティブでないゲームは、先生がスピードコントロールしやすくてよいので人数の多いクラスでも扱いやすい。

⑥Monoxer

corp.monoxer.com

記憶定着をサポートするツール。
覚えるまで何度でも問題出すよスタイルのツール。

オンライン化の当初から使用中。課金。生徒人数x@で。
こちらにも単語やフレーズ、フォニックス、文法などをcsvファイルでセット。
選択問題、リスニング問題、スピーキング問題などいろいろ作問できる。
このツールを使い続けている理由はいろいろあるが、3つあげる。

1) 作問の自由度が高く、作りたい問題を作れる。

2) AIによって、生徒が間違えた問題を何度も出題したり、同じ問題の難度を下げて出題したりしてくれる。正解数でなく記憶度評価。

3) UX。管理画面が秀逸。画面の配置や動線がわかりやすく、デザインもよい。分析画面も生徒へのアドバイスに直結させられる。

使いこなすまでに苦労する点があるのも確か。
なので気軽にお勧めできない。

⑦ロイロノートスクール

授業支援ツール。課金。生徒人数x@で。
レッスンに必要なものをノートと呼ばれる単位のスペースにすべてセットしておく。

現在、ロイロノートスクールは民間の新規ユーザは募集していない。
同じ授業支援ツールのschoolTakt(スクールタクト)、MetaMoJi ClassRoom、Google Classroomはちょっと仕組みが違う。提出箱という考え方が日本人にはものすごくしっくりくるし、いろいろな媒体をつかえるのがすごい。フロンティア精神あふれる人にはつまらないかもしれないが、やっぱり学校のようなITスキル差のある先生が混ざってるところでは特に威力を発揮するよなぁと思う。操作は年齢が低い子でもわかりやすい。安定稼働にとてもありがたいツール。ちょっと重いけど。

もしロイロが無かったら?
GoodnotesやPadlet、クラウドストレージの合わせ技?
schoolTaktは塾でも利用できる。これもいいツールだと思う。迷うな。でもこれも結構重いと感じた記憶が。

2.レッスン中によく使うもの

①Zoom Workspace

ビデオ会議ツール。課金。Zoomも進化している。
ネットワークの負担を考えるとGoogleMeetが軽いけれど使い勝手のよさでZoom。
Zoomアプリをいろいろ試すも起動までの動作が遅いので続かず。Timerは使える。
ブレイクアウトはペア・グループ活動には必須。

オンラインだと英検対策時の短時間のスピーキング対策とか、短い時間を活かしてレッスンできるのがいい。

②ロイロノートスクール

教材がここにあるので、画面共有してレッスンは流れる。
板書もこの中で。いろいろ書いて生徒にさっと送れるのがまた便利。
レッスン中の小テストなど、ちょっとした提出のやりとりも。

ロイロノートは機能がアップしていて、提出履歴がすべて残るようになっている。
同じものを直してもう一回出しても、その前に出した分を参照できる。

共有ノートは生徒がみんなで共有活動できる機能。非常に便利だけれども、ネット負荷が大きいのか重くて参加できない子がいたりする。ネット状況がいい子がそろったクラスのみになるのが残念。

③Baamboozle

私の一番好きな機能はStory Dice。フラッシュカードのように使い瞬発力を磨く。
小学生にはPOPMANが今は人気。(ハングマンのようなゲーム)
中学生はスタンダードゲームで和→英作文が定番。書く問題の前に十分口頭で文を作れるようになっておくのにいい。

④Quizlet

https://quizlet.com/jp

昔からあるインタラクティブな英単語などの学習アプリ。
単語の意味を覚えているか、単語が読めるかを確認するのにQuizletLiveを。QuizletLiveはダービーライクな単語の意味覚えてますかレース。今はLive中に生徒の名前が先生の画面には表示される。前は動物名だったので誰が誰だかわからなかった。参加者が見る結果には1位しか表示されないが、先生には全員の経過が丸見え。Blastゲームはマッチング早どりゲームで楽しい。ちゃんとわかってやっている子とあてずっぽうな子の差がよくわかる。

WHITEBOARD.fi

whiteboard.fi

単語テストに使用中。無課金。Canvaでも代用可。Canvaだとアカウントを持っていない場合、リンクからの利用時に手間取る子がいたりするが、こちらは名前さえ入れればよいので簡単に使える。レッスンに使うものは、eメールアドレスを持たずに参加できるWeb系ツールがよい。ゲームに参加するために手間が少ないことも大事。

単語テストはお題を口頭で出し、それぞれ生徒に単語を画面上で書かせる。その様子がすべて先生から見えるしくみ。サボる暇がない。意味を覚えていない生徒は書けないので見ていてすぐわかる。スペルを間違える生徒には、その場でヒントを出したり、間違いを指摘したり。「○○オッケー」「△△なんかがたりない」と呼びかけながらなので集中も持つ。

単語はMonoxerでインプット、音読メーターで文章でインプット、Quizletで意味を覚えているかチェック、単語テストでスペルを書けるかどうかリアルタイムチェック、問題集で書けるかチェック。

⑥Monoxer

小テスト機能が使える。
小テストを配信して生徒がすぐに取り組みだすとその進行状況が見える。結果もすぐに採点されるだけでなく、どの問題を何人間違えたか、だれが間違えたか、誤答は何かまで確認できる。これはすごい。その場でミスをいっしょに確認できる。
文法問題の選択式の小テストをさくっとやるのによい。

その他

インタラクティブなゲームはいろいろ試してきたが、一番使ったのはQuizizzかな。Wordwall、LIVEWORKSHEETSなどもよかった。BINGOやジョパーディなどのパーティゲーム系のものとかも入れると種類がたくさんあるので、生徒たちに折々にお試しにつき合ってもらっている。無課金で使うもの、作問期間だけ課金してサブスクをやめちゃうもの。でもどんどん淘汰されてきたように思う。生徒がエントリーしやすく、無駄に時間のかからないものがいい。
今ひとつ試しているこだわりの出題形式のゲームがあるのだが、うまくいけばまたご紹介を。

 

3.宿題やフォローアップによく使うもの

①ロイロノートスクール

宿題の提出管理に。このうえなくありがたい機能。

②Monoxer

毎週の宿題。管理画面で取り組みの様子が見える。先生と生徒の間でメッセージ機能を送り合う機能があるので、生徒たちに声かけができる。そうすることでレッスンの際に初めて宿題が終わっていない状況が露見するということがなくなる。

小学生は、フォニックスの聞き取りやディクテーション、レッスンの語彙のリスニング・意味選択・スペリング、ショートセンテンスの聞き取りやスピーキング。

中学生は、教科書の単語や、英検の単語、文法問題など。

苦にならないくらいの負荷ってセンで。

③音読メーター

ondokumeter.jp

音読可視化ツール。課金。生徒人数x@で。
教科書の文章や、Intake文、文単などを音読するのに。
読むことだけに特化しているシンプルさをコスパよく実現しているツール。
読む習慣作り。読む量のキープに。
ELSTやRepeatalkは高機能すぎる。高機能だから値段も高く。
あったら便利だけれど、全部使わないよね、というツールは手が出にくい。
管理画面はもうひとつ。
アップデート回数が多く進化中なのだろう。

Monoxerにしろ音読メーターにしろ、ツールの機能はよくとも、課題となるコンテンツ、定着までのフォロー、楽に回す運用が必要で。そして使うなら、一部の子にだけ使われるのでなく、みんなで使って力をつけるツールにと思う。

④Padlet

ja.padlet.com

デジタル掲示板的なツール。課金。
機能が大幅に追加され目下機能確認中。おもしろそう。いろいろ試したい。
生徒の課題掲示だけでなく、おたより、英検対策教材の保管、内部向け動画リンク集など用途はいろいろ。

⑤LINE

グループ設定や運用によって、きめ細やかにやり取りが出来るツールだと思う。
日本のLINE利用率の高さおそるべし。
HPは会員制のサイトを作っていたが、ログインしてみる手間がお母さん方にはハードルになるようですっぱりやめた。LINEならすぐ見てもらえる。

⑥AirRESERVE

www.googleadservices.com

毎月、小学生はマンツーマンのスピーキング練習タイムがあり、予約制。そのための予約システム。無課金で使っているが十分。
短期の面談なんかはGoogleカレンダーの予約機能で。

 

 

今年はデジタルショーケースを開催しないので、「私はこんなに風に活用しています」って投稿にしてみた。こうやって見返すと定番モノはやっぱ定番になる理由があるなぁ。

最近は音楽の生成AIをいじって教材に役立てられないか試行錯誤中。遊んでるだけになってるけれども。
来年も面白いものに出会えるといいな。

 

最後までお読みくださった方に感謝を!